オンデマンド印刷で上製本を作る!②

①で出来上がった中身を表紙(ハードカバー)で包む工程に入ります。

上製本は、表紙を先に作っておかなければなりませんので本文とは別工程で進めておきます。

表紙の大きさは本文の束厚と本文のサイズで決まりますので、印刷する前に数値を出し設計図を作り印刷しておかなければなりません。束見本を作って行う場合もあります。

また、用紙に関してはPP加工済みで110kくらいの用紙が一般的で、厚すぎると表紙貼りで巻き込みが困難になる為、注意が必要です。

表紙作成は表紙貼りという工程になります。表紙は設計通りに印刷された刷り本に芯ボールを貼り、裏側に巻き込んでプレスし作ります。芯ボールは通常2ミリ厚のチップボールを使います。

次は出来上がった表紙に中身をくるむ工程になります。表紙の溝の部分に糊を付け中身を包みます。この時に天地と小口のチリが均等になるように位置を合わせ、開きやすくするための溝付けをします。

溝付けが終わったら、見返しに糊を付けて表紙に貼ります。この見返し糊入れが終わったらプレス機で圧をかけ表紙と中身を密着させます。そして糊が天地や小口にはみ出ていないか開いて確認します。

ほんを重ねて、糊が乾くまで重しを載せ、ゆっくり乾燥させます。これで表紙と中身が合体し本になります。

オンデマンド印刷から、開きの良い上製本が完成ました。パチパチパチ!

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