PUR製本とは?①

入船製本工房ではPUR無線綴じやPUR上製本を小ロットで加工しておりますが、問い合わせでよくPUR製本とは何がどう違うのですかと聞かれることがあります。そこでPUR製本と一般的な製本との違いについて説明していきたいと思います。

無線綴じ製本と呼ばれるもののひとつですが、一般的な無線綴じとの大きな違いは、接着剤(ホットメルト)が違うということです。一般的なホットメルト(EVAホットメルト)とは特性が異なり製作工程も若干違ってきます。では特性の違いとは何なのかそれぞれの特性について説明していきます。

EVAホットメルトの場合、常温では個体ですが加熱することにより柔らかくなり、180度くらいで塗布できる粘度となり使用されます。冷えるとすぐ固まり接着が完了しますので次の工程の断裁仕上げにすぐ移ることが出来るのです。工程を分ける必要がなくなり、ラインで生産できることから大量の本を作る場合に向いているといえます。但し加熱するとまた柔らかくなることから高温の環境では本が壊れやすくなったり、マイナス温度の環境では凍結し力を加えると割れて壊れてしまうこともあります。温度変化に弱い面があるのです。紙を束ねて固めて固定することで強度を維持しているわけなので、喉元まで開かない本になるわけです。また、耐インク溶剤性が低いのでインクがメルトをはじいてしまい接着不良を起こすこともあります。対策として接着部分にはインクを付けない白抜きを施す必要があります。 使いやすさの点でいうと、加熱し適正温度に達すればすぐ使用できますし、残ったメルトは再度加熱すれば使えますから、継ぎ足し継ぎ足し使用することが可能で、無駄なく使えるという点では使いやすいといえるでしょう。

次回はPURホットメルトの特性について説明したいと思います。

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