PUR製本とは⑤

今日PUR製本のテストを行っていましたので、ちょっと覗いてみましょう。

上の画像は、冊子の本文と見返しをPURメルトで固めたものです。

表紙は付けていませんのでPURメルトがむき出しになっています。このような状態で見かけることは、ほぼないと思いますので貴重ですね。

画像ではわかり難いのですが、3冊ともメルトの厚みを変えてあります。上から0.9、0.6、0.3です。

メルトの塗布量は、機械で0.1ミリ単位で設定するのですが、その設定値と実際メルトを塗布した本とに差や異常がないかテストしています。

0.9ミリ
0.6ミリ
0.3ミリ

上の画像でもわかると思いますが、塗布量を厚くすれば開き難くなり、薄くすれば開きやすくなります。但し製本強度にも影響するので薄くすればよいというものでもありません。強度を優先するのか開きを優先するのかにもよりますが、基本は長期間使用したり保存したりするのであれば強度を優先します。あと紙質によっても変わってきます。薄い紙はすぐに破けたりしますが、厚い紙はなかなか破くのにも力が必要ですよね。引っ張り強度が違うのです。厚い紙は製本強度を上げないと本自体が壊れてしまいますが、薄い紙では製本強度を上げても紙の方が先に切れたり破けたりしてしまいますので製本強度よりも開きを優先したりします。

こうしたテストやデータの蓄積によって、お客様に喜ばれる良い本づくりをしていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です